わかるすり抜け番外編 ① / 常温核融合は起きるのか

感想ではなく、本編の道具で計算して判定する ── そして決定打は、じつは障壁の話ですらない

常温核融合は起きるのか ニッケルとパラジウムの 30 年。
ガモフ因子は何桁足りないのか。金属中の遮蔽はどこまで効くのか。
そして決定打 ── すり抜けは「入口」の話であって、「出口」は変えられない。

必要な道具:第1回のすり抜け、第2回のガモフ因子、第5回の同位体効果 この回の芯:入口は変えられる、出口は変えられない

1989年3月23日、ユタ大学のフライシュマンとポンズが記者会見を開き、試験管の中で核融合を起こしたと発表しました。論文の査読を待たない発表でした。以来 30 年以上、この話題は消えていません ── 追試の失敗、撤回、訴訟、そして 2015 年に Google が 10 億円規模で行った真剣な再検証(結果は否定的)、2023 年に米エネルギー省 ARPA-E が始めた新プログラム、日本の東北大学とベンチャーによる継続研究。この番外編では、態度表明ではなく計算で判定します。本編で作った道具がそのまま使えます ── ガモフ因子で何桁足りないかを出し、金属中の遮蔽がどこまで埋めるかを見て、最後に障壁とはまったく別の理由で決着をつけます。そのうえで、この材料(パラジウム水素系)が本当はどこが面白いのかを見ます。面白いところは、実在します。核融合ではないだけです。

01何が主張されてきたか

できごと
1989フライシュマン–ポンズ:重水を電気分解し、パラジウム陰極に重水素を吸わせると「過剰熱」と中性子が出た、と記者会見で発表。中性子の主張はのちに撤回。世界中で追試が試みられ、ほとんどが再現に失敗
1989米エネルギー省(ERAB)の第1回レビュー:否定的
1990年代ピアンテッリらがニッケル+軽水素系で異常熱を主張。独立追試は確立せず
2004米エネルギー省の第2回レビュー:依然として説得力がないとしつつ、いくつかの限定的な問いには研究資金を認めてよい、と結論
2011ロッシの「E-Cat」。2014年のルガーノ報告は赤外温度測定の放射率の扱いに重大な誤りがあると批判された。出資企業との訴訟は 2017 年に和解で終了
2015–18Google 出資の再検証(約 30 名、3 年、10 億円規模)。2019年に Nature に報告 ── 常温核融合の証拠は見つからなかった。ただし金属水素化物の高充填法や精密熱量測定など、副産物としての科学的成果は本物
2023米 ARPA-E が LENR(低エネルギー核反応)プログラムを開始(8 課題、10M ドル規模)。「決着をつける」という枠組み
継続中日本では東北大学の岩村康弘らとベンチャー企業がニッケル系ナノ複合材で異常熱を報告。共同研究グループ外での独立確認は、現時点で確立していません

02まず、何桁足りないのか

第2回のガモフ因子をそのまま使います。相手は重水素どうし(d + d)で、ガモフエネルギーは \(E_G\approx986\) keV。

室温での素朴な見積もり

室温の熱エネルギー \(k_BT=25\) meV \(=2.5\times10^{-5}\) keV を入れると:

$$\sqrt{\frac{E_G}{E}}=\sqrt{\frac{986}{2.5\times10^{-5}}}\approx 6280 \qquad\Longrightarrow\qquad e^{-6280}\approx10^{-2728}$$

論外です。ただしこれは自由な重水素が熱運動でぶつかる場合。金属の中では重水素は格子に束縛されていて、零点振動を持ち、電子に遮蔽されています。正しい計算は「原子核どうしの波動関数の重なり」で、もっと大きな値になります。だから素朴な熱運動の見積もりで切り捨てるのは、フェアではありません。

きちんとした計算は 1989 年に複数のグループが行いました。有名なのがクーニンとナウエンベルグの Nature 論文です。重水素分子(D₂)の中での d–d 融合率は、およそ \(10^{-64}\) 回/秒/対

では、いくつ必要なのか

1 ワットの熱を d + d 融合(1 回あたり約 4 MeV = \(6.4\times10^{-13}\) J)で出すには:

$$\frac{1\ \mathrm{W}}{6.4\times10^{-13}\ \mathrm{J}}\approx 1.6\times10^{12}\ \text{回/秒}$$

数グラムのパラジウム陰極に重水素が \(\sim10^{23}\) 個入っているとして、1 対あたりに直すと 約 \(10^{-11}\) 回/秒/対
必要 \(10^{-11}\) に対して、計算値 \(10^{-64}\)。53 桁足りません。

03遮蔽は、どこまで埋められるか

「金属の中だから電子が障壁を遮蔽して、もっと起きやすいはずだ」── これは正当な指摘で、実際に遮蔽は存在します。しかも面白いことに、実測値は理論値より大きいのです。

遮蔽ポテンシャルは、それ自体が小さな未解決問題 加速器で低エネルギーの d を金属標的に当てて融合断面積を測ると、真空中より大きくなります。これを「遮蔽ポテンシャル \(U_e\)」で表すと、金属中で 300 eV 級の値が報告されています。ところが素朴な理論の見積もりは 25〜100 eV 程度。この食い違いは、恒星核合成の実験室測定にも影響するので、それ自体が真面目な研究対象です。
つまり「金属中の遮蔽は理論よりよく効く」という主張は、まったくの与太話ではありません。問題は、それが桁として足りるかです。

足りるかどうかを見るのに、いちばん見通しのよい指標があります。電子が何倍重ければよいかです。

この問いの正しい形

遮蔽が効くとは、要するに電子雲が縮んで、重水素どうしが近づくということ。電子が重いほど雲は縮みます(ボーア半径 \(\propto1/m\))。だから問いはこう書けます:

「電子が何倍重ければ、常温核融合が観測可能になるか?」

これはクーニンとナウエンベルグが実際に立てた問いで、答えは 約 5〜10 倍
参考までに ── ミュオンは電子の 207 倍重く、これは本当に効きます(番外編②)。一方、格子の遮蔽が実効的に与えるのは、せいぜい数%です。

04動かしてみる ── 電子を重くしていく

下の図の上段は、実効的な電子質量に対する d–d 融合率です(電子の \(10^{-64}\)/秒/対 と ミュオンの \(10^{12}\)/秒/対 を結ぶスケーリング)。1 ワットに必要な線を横切るのは、質量が 8 倍あたり。格子の遮蔽が届く範囲(薄い帯)は、その遥か手前です。

下段はまったく別の角度からの検算です。主張されている過剰熱を、中性子の数に換算します。d + d には既知の分岐比があるので、熱が出ているなら中性子も出ていなければならない ── その量が実験者にとって何を意味するかが出ます。

図:上=実効電子質量に対する d–d 融合率(対数)。電子(×1)で 10⁻⁶⁴、ミュオン(×207)で 10¹²、1 W に必要なのは 10⁻¹¹。格子の遮蔽が届く範囲は左端の薄い帯。下=主張された過剰熱から換算した中性子放出と、1 m 地点での被曝線量率
d–d 融合率 1 W に必要な水準 格子の遮蔽が届く範囲

05決定打 ── 入口は変えられる、出口は変えられない

ここまでは「量が足りない」という議論でした。じつは、もっと決定的な問題があります。しかもそれは障壁の話ですらありません。

d + d 融合には、よく知られた出口があります。

反応出てくるもの分岐比
d + d → ³He + n2.45 MeV の中性子約 50%
d + d → t + pトリチウムと陽子約 50%
d + d → ⁴He + γ23.8 MeV のガンマ線約 10⁻⁷

一方、常温核融合で主張されている内容はこうです ── 熱は出る。灰は ⁴He。中性子はほとんど出ない。トリチウムも出ない。ガンマ線も出ない。

この番外編の芯

この主張が成り立つには、2つのことが同時に必要です:

① 分岐比が 7 桁ひっくり返る(\(10^{-7}\) の枝が 100% になる)
② 23.8 MeV のガンマ線が消えて、格子の熱に化ける

どちらも「格子がすり抜けを助ける」では説明できません。なぜなら ──

すり抜けは「入口」の話です。「出口」は変えられません。

障壁をどう抜けたかは、原子核に到達する頻度を決めるだけ。到達したあと何が出てくるかは、複合核(²He*)とその崩壊チャンネルという核物理が決めます。核は、自分が加速器で叩かれて来たのか、格子の中をすり抜けて来たのかを知りません

もちろん「未知の機構で出口も変わる」と主張することはできます。しかしそれはもはやトンネル効果の話ではなく、まったく新しい核物理です。「金属の中だから障壁が下がる」という穏当な話と、「核の崩壊分岐比が 7 桁変わり、23.8 MeV のガンマ線が消える」という話は、要求している新しさの度合いがまるで違います

06中性子を数える ── 1 ワットは、致死量

熱が出ているなら、中性子も出ているはず

1 W を通常の分岐比の d + d で出すと、毎秒 \(1.6\times10^{12}\) 回の融合、うち約半分が中性子を出すので 毎秒 \(8\times10^{11}\) 個
1 m 離れた地点での中性子束は \(8\times10^{11}/(4\pi\times10^4\,\mathrm{cm^2})\approx6\times10^6\) /cm²/s。2.45 MeV 中性子の線量換算係数(約 \(4\times10^{-10}\) Sv·cm²)をかけると:

$$\approx 9\ \mathrm{Sv/時}$$

1 時間で確実に致死量です。 ところが 1989 年の実験で報告された中性子は、熱から要求される量の \(10^{-9}\) 倍程度しかありませんでした。
この 9 桁の食い違いが、単独で最も重い証拠です。「熱は出ているが中性子は出ていない」は、既知の核物理と両立しません。そして実験者が無事であることが、それ自体データになっています。

07ニッケル+水素は、さらに難しい

近年の主張の多くは、パラジウム+重水素ではなくニッケル+軽水素です。こちらのほうが「安価で実用的」と言われますが、物理としては桁違いに不利です。

ガモフエネルギーは電荷の2乗で効く $$E_G\propto (Z_1Z_2)^2 m_r$$
反応Z₁Z₂E_G√(E_G) の比
d + d1986 keV1
p + ⁵⁸Ni28約 760 MeV約 28 倍

指数の肩が 28 倍になります。d–d ですら 53 桁足りなかったところに、肩が 28 倍 ── 桁の話ですらなくなります
「ニッケルのほうが起きやすい」という主張には、この点を覆す説明が必要ですが、示されていません。

08でも、公平に言うべきこと

ここまで否定的に書いてきましたが、擁護すべき点もあります

熱量測定は、本当に難しい

過剰熱の主張はたいてい入力電力の数%です。開放型の電解セルでは、水素と酸素の再結合、撹拌のむら、熱の遅れ、周囲温度のドリフトなどが、簡単に数%の見かけの過剰を作ります。「過剰熱を主張した人が不誠実だ」ではなく、「数%の熱を正しく測るのは本当に難しい」というのが公平な理解です。

2019年の Nature の再検証がすぐれているのはここで、彼らは「否定する」ためではなく「きちんと測る」ために3 年かけました。結果は否定的でしたが、途中で開発された高充填法・精密熱量測定・材料合成は、それ自体が本物の成果として残っています。この態度が、この話題に対する最良の応答です。

09では、パラジウム水素系の本当に面白いところ

最後に、この材料が実際にすごいところを挙げます。皮肉なことに、それは本編の第1回と第5回の交差点です。

現象中身本編との関係
水素の量子拡散パラジウム中の水素は、格子間位置をすり抜けて移動する。低温では拡散係数が温度に依らなくなる第1回・第3回そのもの
PdH は超伝導になる\(T_c\approx9\) K。しかも PdD のほうが \(T_c\) が高い(約 11 K)── 逆同位体効果で、BCS の素直な予想と逆第5回の同位体効果が、ここでは反転する
異常な水素吸蔵D/Pd 比が 1 を超える。金属中の水素密度としては液体水素より高い材料としての本当の特異性
交差点にはいるが、核融合はしていない つまりパラジウム水素系は、すり抜けと超伝導が実際に同じ物質の中で出会っている、数少ない場所です。しかも逆同位体効果という、第5回の枠組みからはみ出す現象まで持っている(強い非調和性が原因と考えられていますが、完全には解明されていません)。
面白いところは、本当にあります。核融合ではないだけです。そして「面白い材料だから核融合も起きるはずだ」は、第5回で見た「似ている」の第1段を第3段と取り違える典型例です。
◇ ◇ ◇
正直な線 ── この判定はどこまで固いか

固い部分:d–d 融合のガモフエネルギー(約 986 keV)と、室温で融合が起きないという結論;d + d の既知の分岐比(n チャンネルと t チャンネルが各約 50%、⁴He + γ が約 \(10^{-7}\));1 W を通常分岐の d–d で出せば毎秒 \(10^{12}\) 個級の中性子が出るという換算と、それが致死的な線量率になること;1989 年の報告で中性子が熱の要求量を桁違いに下回っていたこと;ニッケル系がガモフ因子の点で d–d より遥かに不利であること;米エネルギー省の 1989 年・2004 年レビューの結論;2019 年の Nature 誌の再検証が否定的だったこと。とくに「入口は変えられるが出口は変えられない」という論点は、障壁の細部にまったく依存しないので、最も頑健です。

やわらかい部分・注意:① 図の「実効電子質量に対する融合率」は、電子(\(10^{-64}\)/秒/対)とミュオン(\(10^{12}\)/秒/対)という 2 点を結ぶスケーリングによる内挿であって、第一原理計算ではありません。桁の感覚をつかむための図と理解してください。② 元の \(10^{-64}\) という数値自体も、想定する配置(D₂ 分子か、格子間サイトか)に依存し、文献によって数桁の幅があります。ただしどの見積もりでも「必要量に遥かに届かない」という結論は変わりません。③ 金属中の遮蔽ポテンシャルが理論値より大きく測られていることは本当の未解決問題で、この番外編はそれを否定していません。否定しているのは「それが 50 桁を埋める」という主張です。④ 「独立確認が確立していない」は、誰かが不正をしているという意味ではありません。再現性が確立していない、という事実の記述です。⑤ ARPA-E が資金を出していることは「起きる証拠」ではなく、「決着をつける価値がある」という判断です。逆に「資金が出ているから怪しい」でもありません。⑥ 本文は d–d と p–Ni を扱いました。ほかの反応系(例えば重水素とより重い核)の主張については個別の検討が要りますが、電荷が大きいほどガモフ因子は不利になります。

練習問題(この回の考え方で解けます)
  1. 「金属中では電子が遮蔽するから障壁が下がる」という主張の、どこまでが正しいか。
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    遮蔽が存在すること自体は正しく、しかも実測値(約 300 eV)は理論値より大きいという本物の未解決問題まである。正しくないのはで、必要なのは「電子が 8 倍重い」に相当する効果であるのに対し、格子の遮蔽は数%程度。50 桁は埋まらない。
  2. 「すり抜けは入口の話で、出口は変えられない」とはどういう意味か。
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    障壁の抜けやすさが決めるのは核に到達する頻度だけ。到達したあと何が出てくるかは複合核の崩壊チャンネル=核物理が決めるので、どうやって来たかを核は知らない。だから「格子のおかげで分岐比が 7 桁変わる」は、トンネル効果では説明できない ── まったく新しい核物理を要求している。
  3. 1 W の過剰熱が d–d 融合によるものだとしたら、実験者はどうなるか。
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    毎秒 \(8\times10^{11}\) 個の中性子が出るので、1 m 地点で約 9 Sv/時 ── 1 時間で致死量。実験者が無事であること自体が、「熱の由来は通常の d–d 融合ではない」という強いデータになっている。
  4. ニッケル+水素がパラジウム+重水素より不利なのはなぜか。
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    ガモフエネルギーが \(E_G\propto(Z_1Z_2)^2\) で効くから。ニッケルは \(Z=28\) なので \(E_G\) が 986 keV から約 760 MeV へ跳ね上がり、指数の肩は 約 28 倍。d–d ですら足りていないところで、さらに 28 倍。
  5. それでもパラジウム水素系が物理的に面白いのはなぜか。
    答えを見る
    水素が格子間をすり抜けて拡散する(第1回・第3回)、PdH が超伝導になる(\(T_c\approx9\) K、しかも重い PdD のほうが高いという逆同位体効果で第5回の予想と逆)、そして異常な水素吸蔵。すり抜けと超伝導が同じ物質で出会う、数少ない場所。ただしそれは「だから核融合もする」の理由にはならない ── 第5回の「似ているの三段」でいう第1段と第3段の取り違え。

番外編①まとめ判定:起きているという説得力ある証拠はない

量の議論:d–d の融合率は室温で \(10^{-64}\)/秒/対、1 W に必要なのは \(10^{-11}\)/秒/対 ── 53 桁足りません。埋めるには「電子が約 8 倍重い」に相当する効果が要りますが、格子の遮蔽が与えるのは数%。ニッケル系はさらに 28 倍不利です。

決定打:それより固いのが分岐比です。d + d の出口は中性子(50%)とトリチウム(50%)で、⁴He + 23.8 MeV ガンマは \(10^{-7}\)。主張はこれが 7 桁ひっくり返り、かつガンマが消えることを要求します。すり抜けは入口を変えるだけで、出口は変えられない ── 核は、どうやって来たかを知らないからです。そして 1 W の熱は毎秒 \(8\times10^{11}\) 個の中性子=1 時間で致死量を意味しますが、報告された中性子はその \(10^{-9}\) 倍でした。

公平に言えば:数%の過剰熱を正しく測るのは本当に難しく、主張者を不誠実と決めつけるのは間違いです。2019年の Nature の再検証は「否定するため」ではなく「きちんと測るため」に 3 年かけ、否定的な結果とともに本物の副産物を残しました。そしてパラジウム水素系そのものは実際に面白い ── 水素の量子拡散、PdH の超伝導と逆同位体効果。すり抜けと超伝導が本当に出会う場所です。核融合をしていないだけで。

この文書は「わかるすり抜け」シリーズ番外編①、物理好きの高校生・大学生向け読み物です。d–d 融合のガモフエネルギー、室温での融合率が必要量に遥かに届かないこと(Koonin–Nauenberg 1989 ほか)、d + d の既知の分岐比、1 W の過剰熱が意味する中性子放出量と線量率、1989 年の報告における中性子と熱の桁違いの不整合、ニッケル系がガモフ因子の点でさらに不利であること、米エネルギー省の 1989 年・2004 年レビュー、2019 年の Nature 誌による再検証の否定的結論、金属中の電子遮蔽ポテンシャルの実測値が理論値を上回るという未解決問題、およびパラジウム水素系における水素の量子拡散と PdH/PdD の超伝導(逆同位体効果)は、いずれも公表された結果です。図の「実効電子質量に対する融合率」が電子とミュオンの 2 点を結ぶスケーリング内挿であること、\(10^{-64}\) という数値自体に想定配置による数桁の幅があること、遮蔽が理論より大きいこと自体は本物の未解決問題であること、「独立確認が確立していない」が不正の主張ではないこと、および研究資金の有無が結論の証拠ではないことは、本文「正直な線」に明記しました。 ── 印刷する場合はブラウザの「印刷」から「PDF に保存」を(印刷版ではスライダーと解答は静止・非表示になります)。前後:第7回 真空もすり抜ける番外編② 本物の常温核融合 ── ミュオン触媒目次

印刷 / PDF 化:⌘+P(Windows は Ctrl+P)。画面では実効電子質量を動かして、必要な水準に届くのがどのあたりかを確かめてください。下段では、主張された過剰熱がどれだけの中性子と被曝を意味するかが計算されます。「答えを見る」で解答が開きます。