わかる共形変換番外編 ④(本編級)/ 閉じたはずの帳簿に、一列だけ残っていた

10回かけて「無次元だけが物理」と結論した。ところが、まだ一度も扱っていない無次元量がある ── 位相

電子は、なぜ軽いのか 質量に虚数成分があるからではないか ── その疑いを、最後まで追いかけます。
素朴な形では。でも位相を追い続けると、いま実験が現に探している量に出ます。

必要な道具:平方根、複素数の足し算、そして「位相は無次元だ」という一行 \(m=|m|\,e^{i\theta\gamma_5}\)

電子の湯川結合は \(y_e=2.94\times10^{-6}\)、トップは \(y_t=0.99\)。同じ形をした結合が、片方は 1 で片方は 100万分の3。なぜ電子だけこんなに軽いのか。 「質量に虚数成分があって、それで小さく見えているのでは」── この疑いから始めます。結論を先に言うと、いちばん素朴な形ではです。虚部は質量を重くする。でも、位相を最後まで追いかけると話は終わりません。ニュートリノでは、位相のせいで質量が打ち消し合う現象が実際に起こりうるし、実験がそれを探している。そして荷電レプトンの側にも、位相で説明できてしまう関係式が一つ残っています。

01閉じたはずの帳簿に、一列だけ残っていた

第10回で、このシリーズはこう結論しました ── 答える資格があるのは無次元不変量だけ。動けば物理、動かなければ帳簿。

ところが、10回のあいだ一度も使わなかった無次元量があります。

見落としていたもの

位相は、最初から無次元です。ラジアンは単位ではない。

つまりシリーズ自身の判定手続きによれば、質量の位相は最初から「物理」の列の候補だった。なのに私たちは \(|m|\) の話しかしてこなかった。

質量項をいちばん一般的に書くと、実は成分が二つあります。

$$\mathcal{L}_{\rm mass}=-\bar\psi\,(m_1+i\,m_2\gamma_5)\,\psi$$

\(m_1\) がふつうの質量(スカラー)、\(m_2\) が擬スカラーの質量。まとめて複素数 \(m=m_1+im_2\) と書けば、質量は最初から複素数の形をしているのです。教科書が \(m_2=0\) と書くのは、そう選べるからであって、そうでなければいけないからではありません。

ではこの \(m_2\) は、帳簿なのか物理なのか。判定手続きにかけます。

02共形変換は、位相に指一本触れられない

まず、このシリーズの主役にやらせてみます。第7回で見たとおり、質量の Weyl ウェイトは

$$\tilde m=\Omega^{-1}m$$

でした。ここで大事なのは、\(\Omega\) が実の正の関数だということです。これは選択ではなく定義です ── \(\tilde g_{\mu\nu}=\Omega^2 g_{\mu\nu}\) で \(\Omega\) が複素だったら、計量が実でなくなって符号数(時間1・空間3)が壊れてしまう。だから \(\Omega>0\)。すると、

一行の定理
$$\arg\tilde m=\arg m\qquad(\text{Weyl 変換の下で厳密に不変})$$

共形変換は、質量の絶対値を好きなだけ動かせる。でも位相には指一本触れられない。

これは強い結果です。第4回で見たとおり、Weyl 変換のツマミ \(s\) を回せば質量の大きさは何倍にでもできました ── だから \(|m|\) は帳簿でした。ところが位相は、どのゲージを選んでも同じ値のまま。シリーズの判定表に入れると、位相は「物理」の列に落ちる。

ここまではあなたの読み筋の勝ち 「質量に虚数成分がある」という疑いは、少なくともこの段階では殺せていません。共形変換という、10回かけて磨いた道具では、位相を消せないからです。── ただし、消せる道具が別にあります。

03質量には、ツマミが二つある

複素数を極形式に書き直します。

$$m=m_1+im_2=|m|\,e^{i\theta},\qquad \theta=\arctan\frac{m_2}{m_1}$$

すると、質量には独立に回せるツマミが二つあることが見えてきます。絶対値のツマミと、位相のツマミです。

ツマミ変換動くもの動かないもの消せない残り
Weyl \(\Omega\)\(g\to\Omega^2g\)\(|m|\)位相 \(\theta\)、比共形アノマリー(第8回)
カイラル \(\alpha\)\(\psi\to e^{i\alpha\gamma_5/2}\psi\)位相 \(\theta\)\(|m|\)カイラルアノマリー(強いCP)

この二つは互いに独立で、しかもどちらもゲージ的です。そして構造まで同じ ── 古典的には自由に回せるのに、量子にすると片方だけ痕跡が残る。第8回でやったことが、位相の側でもう一度起きます。

求められていた「式の変換」は、これです 質量の虚部を消す変換は、共形変換ではなくカイラル回転です。\(\psi\to e^{i\alpha\gamma_5/2}\psi\) を質量項に入れると、\(\bar\psi\to\bar\psi\,e^{i\alpha\gamma_5/2}\)(\(\gamma_5\) が \(\gamma^0\) と反交換するため符号が反転しない)なので、二つが打ち消さずに足し算になり、質量が回ります。

04素朴版は、ここで死ぬ

計算 ── 三行

カイラル回転をかける

$$-\bar\psi(m_1+im_2\gamma_5)\psi\ \xrightarrow{\ \psi\to e^{i\alpha\gamma_5/2}\psi\ }\ m_1+im_2\ \longrightarrow\ (m_1+im_2)\,e^{i\alpha}$$

\(\alpha=-\arctan(m_2/m_1)\) と選べば虚部は消える

$$m_{\rm phys}=|m|=\sqrt{m_1^2+m_2^2}$$

分散関係で確かめる

$$E^2=p^2c^2+(m_1^2+m_2^2)c^4$$

虚部は、必ず正の寄与として入る。

素朴版の判決
$$\sqrt{m_1^2+m_2^2}\ \ \ge\ \ |m_1|$$

虚部を足すと、物理的な質量は必ず重くなる。軽くはならない。しかも位相はカイラル回転で消せるので、そもそも帳簿。フェルミオン1個では、符号が逆です。

もう一つの読み方 ── 「複素質量=不安定粒子の極」\(m\to m-i\Gamma/2\) も、電子では即死します。電子は電荷保存で厳密に安定だからです。ボレキシーノの実験は \(e\to\nu\gamma\) の寿命に \(\tau>6.6\times10^{28}\) 年という下限を置いていて、これを幅に直すと

$$\Gamma_e<3.2\times10^{-52}\ \mathrm{eV}\qquad\Longrightarrow\qquad \frac{\Gamma_e}{2m_e}<3.1\times10^{-58}$$

物理でいちばん精密に測られた「ゼロ」のひとつです。この意味の虚部は、ありません。

── ここで諦めるなら、これは「否」だけの回になります。でも終わりません。いま殺したのは「1個のとき」だけだからです。

05二つ以上あると、位相は消せなくなる

カイラル回転のツマミは、粒子の種類ごとに1個ずつ。位相が \(n\) 個あってツマミが \(n\) 個なら全部消せる ── と思いきや、質量が行列になっていると、消せる数は足りません。全体の位相を回すことしかできない場合、残る \(n-1\) 個の位相差は消えない

そしてこれは、シリーズがずっとやってきたことの二枚目です。

帳簿(ゲージで動く)物理(動かない)測られている値
大きさ個々の \(m_i\)比 \(m_i/m_j\)\(m_\mu/m_e=206.768\)
位相個々の \(\theta_i\)差 \(\theta_i-\theta_j\ \ (=\arg\det M)\)\(\bar\theta<10^{-10}\)

右下の \(\bar\theta=\theta_{\rm QCD}+\arg\det M_{\rm quark}\) には名前があります ── 強いCP問題。中性子の電気双極子能率が測られていて、位相はゼロから \(10^{-10}\) 以内。なぜこんなにゼロに近いのかは、いまも未解決です。

電子の位相も、実は直接測られています。位相があると電荷分布が前後非対称になり、電気双極子能率として現れる。JILA の HfF⁺ 実験(2023)が

電子の「虚部」の実測上限

生の値

$$|d_e|<4.1\times10^{-30}\ e\cdot\mathrm{cm}$$

無次元化する(コンプトン波長で割る)

$$\frac{|d_e|}{e\,\lambda_C}<1.1\times10^{-19}$$

電子の電荷の重心は、自分のコンプトン波長の \(10^{-19}\) 未満しかずれていない

これを位相に翻訳すると ── 位相が電弱スケールに乗っていて木レベルで効くなら \(\sin\varphi<2.5\times10^{-8}\)、逆に \(O(1)\) の位相を許すなら新物理は \(\Lambda>1.6\times10^{3}\) TeV(1ループ抑制を入れても 125 TeV)より上にいなければならない。虚部は測れる。そして測った結果、ほぼゼロ。

◇ ◇ ◇

06種明かし ── 位相は、\(\sqrt{m}\) の空間にいた

ここからが今回の本題です。もとの問い ── 電子はなぜ軽いのか ── を無次元で書き直します。

$$y_e=\frac{\sqrt2\,m_e}{v}=2.935\times10^{-6},\qquad y_t=0.9919,\qquad \frac{y_e}{y_t}=2.96\times10^{-6}$$

これが謎の全部です。次元付きの MeV も GeV も舞台装置で、残るのはこの数だけ。

で、ここで質量の平方根を取ってみます。1982年に小出義夫が見つけた関係式です。

検算 ── PDG の値で

小出の関係式

$$Q=\frac{m_e+m_\mu+m_\tau}{\left(\sqrt{m_e}+\sqrt{m_\mu}+\sqrt{m_\tau}\right)^2}$$

代入する(\(m_e=0.51099895\)、\(m_\mu=105.6583755\)、\(m_\tau=1776.86\) MeV)

$$Q=\frac{1883.029}{2824.570}=0.66666051\qquad\text{vs}\qquad \frac23=0.66666667$$

相対的なずれ \(9.2\times10^{-6}\)。\(m_\tau\) の実験誤差 \(\pm0.12\) MeV の中に、余裕で収まっています。

先に言っておく、この式のいちばん深い弱点

この関係式が成り立つのは極質量(赤外)のときだけです。質量は走るので、\(M_Z\) での \(\overline{\rm MS}\) 質量(\(0.48657,\ 102.718,\ 1746.24\) MeV)で同じ \(Q\) を計算すると

\(Q=0.6679286\) ── \(2/3\) からのずれが \(+1.9\times10^{-3}\) に膨らみ、極質量のときの 205倍悪くなる。1ループ QED で自前に走らせても \(+1.8\times10^{-3}\) が出て一致します。理論の基礎法則なら紫外で綺麗であってほしいのに、この式は低エネルギーでだけ綺麗。住野のゲージ模型は、まさにこの QED 走りを打ち消すために作られました。以下はこの弱点を抱えたまま読んでください。

幾何で言い直すともっと鮮やかです。ベクトル \((\sqrt{m_e},\sqrt{m_\mu},\sqrt{m_\tau})\) と対角線 \((1,1,1)\) のなす角を計算すると

$$\theta=44.99974^\circ\qquad(45^\circ\text{ からのずれ }0.00026^\circ)$$

そして \(45^\circ\) という条件は、次の形と厳密に同値です。

今回の一行
$$\sqrt{m_k}=M\left(1+\sqrt2\,\cos\!\left(\delta+\frac{2\pi k}{3}\right)\right),\qquad k=0,1,2$$

\(\sqrt{m}\) は、ある複素数の実部。三世代は、\(120^\circ\) ずつずれた三つの射影。

なぜこれで \(Q=2/3\) が自動的に出るのか。\(\sum_k\cos(\delta+2\pi k/3)=0\) と \(\sum_k\cos^2(\cdots)=3/2\) を使うだけです。分子は \(M^2\sum(1+\sqrt2\cos)^2=M^2(3+0+3)=6M^2\)、分母は \(\left(M\sum(1+\sqrt2\cos)\right)^2=9M^2\)。よって \(Q=6/9=2/3\)、\(\delta\) にも \(M\) にも依らず、常に

実測から \(M\) と \(\delta\) を解きます。

\(\sqrt{m}/M\)角度 \(\theta_k\)位置
\(\tau\)2.37942312.7352°\(\cos\) の山のてっぺん近く
\(\mu\)0.580226107.2670°(\(\tau-120.0022^\circ\))下り坂の途中
\(e\)0.040351132.7323°(\(\tau+119.9972^\circ\))ゼロ点のすぐ手前

\(M=17.7156\,\sqrt{\rm MeV}\)、\(\delta=12.7352^\circ\)。\(120^\circ\) 間隔が3桁で合っています。

そして、電子が軽い理由がここで一行になります。\(1+\sqrt2\cos\theta\) がゼロになるのは \(\theta=135^\circ\)。電子は \(132.73^\circ\) にいる。

電子が軽い理由

電子が質量ゼロになるまで、あと \(2.27^\circ\)。

感度は \(d\ln m_e/d\delta=0.90\)/度 ── \(\delta\) が \(1^\circ\) ずれれば、電子の質量は 2.5倍変わる。\(\tau\) は山の上(\(12.7^\circ\))に、電子は谷の縁に立っている。同じ \(M\)、同じ式、違うのは \(120^\circ\) だけ。

「電子が軽いのは位相のせい」── これは正しい。 ただしその位相は \(\gamma_5\) のカイラル位相ではなく、\(\sqrt{m}\) 空間の回転角でした。住所が違っただけで、疑いの筋は当たっていたことになります。

図1:横軸が角度、曲線が \(1+\sqrt2\cos\theta\)。三つの点が \(120^\circ\) 間隔で乗っている。ツマミ \(\delta\) を回すと三つの質量が激しく動くのに、無次元量 \(Q\) だけは \(2/3\) に貼りついて一切動かない。灰色の縦線がゼロ点(\(135^\circ\))
δ = 12.735°
電子 ミューオン タウ ゼロ点(135°)

07ニュートリノ ── ここで位相が本物になる

荷電レプトンの位相は、結局のところ経験式の中の数でした。ところがニュートリノに移ると、位相が理論的に消せなくなる。理由がはっきりしています。

まず軽さの桁を見ておきます。振動実験から最も重いニュートリノは \(m_3\gtrsim\sqrt{\Delta m^2_{31}}=0.0501\) eV、湯川に直すと

$$y_\nu=2.9\times10^{-13},\qquad \frac{y_\nu}{y_e}=9.8\times10^{-8}$$

電子ですら「軽すぎる」と言っていたのに、ニュートリノはさらに1億分の1。ここで小さい結合を手で書くのは、さすがに諦めが要ります。代わりに使うのが、比の構造です。

シーソー機構 ── 二行

質量行列(左が軽い成分、右が重い右巻き成分)

$$M=\begin{pmatrix}0 & m_D\\ m_D & M_R\end{pmatrix},\qquad \det M=-m_D^2$$

\(M_R\gg m_D\) で対角化すると

$$\lambda_+\simeq M_R,\qquad \lambda_-\simeq-\frac{m_D^2}{M_R}$$

行列式が固定されているので、片方を重くするともう片方が必ず軽くなる。シーソー。

ここが無次元で言うと美しいところです。\(m_\nu=m_D^2/M_R\) を書き直すと

軽さの正体は、比例中項
$$\frac{m_\nu}{m_D}=\frac{m_D}{M_R}=2.9\times10^{-13}\qquad\Longleftrightarrow\qquad m_D=\sqrt{m_\nu M_R}$$

ディラック質量は、ニュートリノ質量と重いスケールの相乗平均。

数を入れてみます。\(m_\nu=0.0501\) eV、\(M_R=5.95\times10^{14}\) GeV とすると相乗平均は

$$\sqrt{m_\nu M_R}=\sqrt{5.01\times10^{-11}\,\mathrm{GeV}\times5.95\times10^{14}\,\mathrm{GeV}}=172.7\ \mathrm{GeV}$$

トップクォークの質量ぴったり。 逆に言えば、\(m_D\) が電弱スケールなら \(M_R\sim10^{15}\) GeV ── 大統一の目盛りです。いちばん軽いものが、いちばん重いスケールを教えてくれる。(ちなみに \(M_R\) をプランク質量にすると \(m_\nu=v^2/M_{\rm Pl}=5.0\times10^{-6}\) eV で、小さすぎて合いません。プランクではなく大統一。)

共形の側から見ると 標準模型に許される次元5の演算子はただ一つで、それがニュートリノ質量を作るものです(ワインバーグ演算子 \(\mathcal{O}=(LH)(LH)/\Lambda\))。次元4までの標準模型はスケール不変性を「ほぼ」保っていて、それを最初に破る演算子が、いちばん軽い粒子の質量を作る ── 第7回の「質量はコンプトン波長という具体的な長さを持ち込む」の、いちばん端の例です。

そして固有値の符号が、負になる

上のシーソーの式をもう一度見てください。軽いほうの固有値は

$$\lambda_-\simeq-\frac{m_D^2}{M_R}\qquad\text{(マイナス)}$$

質量が負 ── これは \(|m|e^{i\pi}\)、つまり位相 \(\pi\) です。ディラック粒子なら、カイラル回転で符号を吸って終わりでした。ところがニュートリノがマヨラナ粒子(粒子=反粒子)だと、質量項が \(\nu^T C\nu\) の形で、場の位相を回すと質量項の位相が2倍で動いてしまい、回転の自由度が足りなくなる。位相が消せなくなるのです。

3世代の混合行列角度位相意味
ディラック型31CP位相 \(\delta_{\rm CP}\) だけ
マヨラナ型33\(\delta_{\rm CP}\) + マヨラナ位相2個

一般に \(n\) 世代で、ディラックなら位相は \((n-1)(n-2)/2\) 個、マヨラナなら \(n(n-1)/2\) 個。差の \(n-1\) 個が、消せずに残った位相です。

ディラック位相のほうは測定が進んでいて、無次元不変量としてはヤールスコグ不変量で測ります ── 個々の位相は位相の取り替え(帳簿)で動くけれど、これだけは動かない。

$$J_{\rm PMNS}=0.0330\,\sin\delta_{\rm CP}\approx-0.026\qquad\text{vs}\qquad J_{\rm CKM}=3.08\times10^{-5}$$

レプトンの CP 位相は、クォークの約 845 倍効く。(ただし \(\delta_{\rm CP}\) の実測値はまだ動いていて、\(200^\circ\)〜\(250^\circ\) あたりで揺れています。)

08位相のせいで、質量が消える

ここが今回の山場です。マヨラナ位相が観測にどう出るか ── ニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊(\(0\nu\beta\beta\))の速さが、次の量で決まります。

有効マヨラナ質量
$$m_{\beta\beta}=\left|\,m_1c_{12}^2c_{13}^2+m_2s_{12}^2c_{13}^2\,e^{i\alpha_{21}}+m_3s_{13}^2\,e^{i\alpha_{31}}\,\right|$$

三つの質量を複素平面で足し算する。位相がそろっていなければ、打ち消し合う。

これはまさに、あなたの疑いの形そのものです ── 位相のせいで、質量が小さく見える。 しかもこれは思考実験ではなく、実際に起こりうる。順階層(\(m_1<m_2<m_3\))で \(m_1\) を振って、位相を動かしたときの \(m_{\beta\beta}\) の範囲を出します。

\(m_1\) [meV]\(m_{\beta\beta}\) の最小 [meV]最大 [meV]位相をそろえない効果
1.00.784.365倍以上の抑制
2.00.155.0930倍以上
3.00.015.85ほぼ完全に消える
6.00.028.31ほぼ完全に消える
10.01.7811.857倍

\(m_1\approx2\)〜\(6\) meV のあたりで、三つのニュートリノがどれも質量を持っているのに \(m_{\beta\beta}\) がゼロになる。 この谷は「順階層のファンネル」と呼ばれていて、実験屋にとっては悪夢の領域です ── ニュートリノがマヨラナでも、崩壊が見えない。

図2:複素平面での足し算。三本のベクトルを継ぎ足していき、原点から先端までの長さが \(m_{\beta\beta}\)。マヨラナ位相を回すとベクトルが折れ曲がり、質量があるのに合計がゼロに近づく
m_ββ = 0.00 meV
\(m_1\) の寄与 \(m_2\)(位相 α₂₁) \(m_3\)(位相 α₃₁) 合計=\(m_{\beta\beta}\)

現在の最良の上限は KamLAND-Zen の \(m_{\beta\beta}<28\)〜\(122\) meV(核行列要素の不定性で幅がある)。まだファンネルの遥か上です。

◇ ◇ ◇

09小出をニュートリノに当てると、符号を裏返さないと解がない

最後に、06節の関係式をニュートリノに外挿してみます。ここからは完全に経験則の外挿なので、そのつもりで読んでください。ただ、出てくるものが面白い。

振動実験は質量そのものではなく差の2乗を測ります(\(\Delta m^2_{21}=7.41\times10^{-5}\)、\(\Delta m^2_{31}=2.51\times10^{-3}\ \mathrm{eV}^2\))。だから未知数は「いちばん軽い質量」1個だけ。そこに \(Q=2/3\) を課して解きます。

やってみた結果

\(\sqrt{m}\) を全部プラスに取ると(順階層)

$$Q\ \text{は}\ 0.582\to0.333\ \text{を動くだけ}\qquad\Longrightarrow\qquad \boxed{\text{解なし}}$$

\(\sqrt{m_1}\) の符号を一つだけ裏返すと

$$m=(0.360,\ 8.616,\ 50.101)\ \mathrm{meV},\qquad \sum m_\nu=59.08\ \mathrm{meV}$$

逆階層でも事情は同じです ── 全部プラスでは \(Q\) が \(0.498\to0.333\) を動くだけで届かず、符号を一つ裏返した場合にだけ解が出ます(\(\sum m_\nu=103.9\) meV)。

ここが今回いちばん気持ちのいいところです。

なぜ符号を裏返せるのか

そのマイナスこそ、マヨラナ位相 \(\pi\) です。

荷電レプトンではこれは許されません ── ディラック粒子なので、位相はカイラル回転で消える(04節)。ニュートリノでだけ、消せない。 そしてニュートリノでだけ、関係式が閉じる。

つまり、07節で「マヨラナだと位相が消せない」と言ったことと、09節で「符号を裏返さないと解がない」ことが、同じ一点を指しています。位相を許さない粒子では小出の式がそのまま成立し、位相を許す粒子では位相込みでないと成立しない。

この解の位相を測ってみると \(\delta_\nu=27.38^\circ\)。荷電レプトンの \(\delta_\ell=12.74^\circ\) との差は \(0.2558\) rad で、\(\pi/12=0.2618\) rad から 2.3% しかずれていない。ブラネン(2006)はこれを厳密に \(\delta_\nu=\delta_\ell+\pi/12\) と仮定して質量を予言しました。その版を検算すると ──

ブラネン版(\(\pi/12\) を厳密に課す)の予言と検算

\(\Delta m^2_{31}\) だけでスケールを合わせると

$$m=(0.379,\ 8.808,\ 50.101)\ \mathrm{meV},\qquad \sum m_\nu=59.29\ \mathrm{meV}$$

残りの \(\Delta m^2_{21}\) は予言になる。実測と比べる

$$\Delta m^2_{21}\big|_{\text{予言}}=7.74\times10^{-5}\ \mathrm{eV}^2\qquad\text{vs}\qquad (7.41\pm0.21)\times10^{-5}$$

ずれ +4.5%、\(1.6\sigma\)。── 確認でもないし、排除でもない。

どちらの版でも、そして振動パラメータを誤差の端から端まで振っても、答えは同じところに落ちます。

この番外編の予言
$$\sum m_\nu\ \simeq\ 59\ \mathrm{meV}\qquad(58.7\text{〜}59.5\ \mathrm{meV})$$

宇宙論の上限は \(\sum m_\nu<120\) meV(Planck+BAO)。内側だが、余裕はもうない。最近の銀河サーベイは上限をさらに押し下げつつあり、この予言は近い将来に白黒がつく側にいます。

ついでに、この解が \(0\nu\beta\beta\) に何を言うかも計算できます。\(m_1\) の CP パリティが負(位相 \(\pi\))なので、

$$m_{\beta\beta}=1.20\ \mathrm{meV}\qquad(\text{位相をそろえた場合は }3.90\ \mathrm{meV})$$

位相が \(0\nu\beta\beta\) を 3.2倍だけ抑える。そして 1.2 meV は、次世代実験(目標 \(\sim10\) meV)でも届きません。── 予言としては、ちょっと悲しい向きに出ます。

10判定 ── 四つの「虚部」を、帳簿と物理に分ける

第10回の作法で、今回出てきたものを二列に分けます。

「質量の虚部」の意味判定
① 不安定性 \(m-i\Gamma/2\)物理だが、電子ではゼロ\(\Gamma/2m<3.1\times10^{-58}\)
② カイラル位相(単独)帳簿。回転で消せる。しかも \(|m|\) を重くする\(\sqrt{m_1^2+m_2^2}\ge|m_1|\)
③ 位相の差 \(\arg\det M\)物理。消せない。測定済み\(\bar\theta<10^{-10}\)、\(J\)、\(d_e\)
④ \(\sqrt{m}\) 空間の位相 \(\delta\)経験則。だが軽さを説明し、予言を出す\(\delta_\ell=12.74^\circ\)、\(\sum m_\nu\simeq59\) meV

そして共形変換がどこに効いたかというと、02節の一行です ── \(\Omega\) は実の正関数なので、Weyl 変換は位相に触れない。 大きさの側の帳簿を10回かけて全部剥がした結果、剥がしても残るものとして位相が浮かび上がった。第10回の表に一行足すなら、こうなります。

帳簿
個々の質量 \(m_i\)、個々の位相 \(\theta_i\)Weyl のツマミとカイラルのツマミで、それぞれ自由に動く
物理
質量比 \(m_i/m_j\)、位相差 \(\arg\det M\)、\(J\)どちらのツマミでも動かない。だから測れる
正直な線

06節・09節の小出の関係式は、説明のない経験式です。なぜ \(\sqrt{m}\) なのか、なぜ \(2/3\) なのか、誰も導けていません。\(m_\tau\) の誤差 \(\pm0.12\) MeV の中に収まっている、という以上のことは言えない。「\(45^\circ\)」も「\(120^\circ\) 間隔」も \(Q=2/3\) の言い換えであって、独立な証拠ではありません(3つの質量を2つのパラメータ \(M,\delta\) で書く=制約は1個ぶん、それが \(Q=2/3\))。そして06節で断ったとおり、成立するのは極質量のときだけで、\(M_Z\) まで走らせるとずれは205倍に膨らみます。基礎法則なら紫外で成り立ってほしいのに逆になっている ── これがこの関係式のいちばん深刻な弱点です。

そして06節の位相と 03節の位相は別物です。前者は \(\sqrt{m}\) 空間の回転角、後者は \(\gamma_5\) のカイラル位相。同じ「位相」という語でつないではいけません。両者を結ぶ模型(住野のゲージ模型など)は提案されていますが、確立していません。09節でマヨラナ位相 \(\pi\) と \(\sqrt{m}\) の符号を同一視したのは本稿による読み方で、標準的な主張ではありません。

09節はさらに外挿の外挿です。ニュートリノがマヨラナかどうかは未確認(\(0\nu\beta\beta\) はまだ見つかっていない)。\(\delta_{\rm CP}\) も確定していない。\(\sum m_\nu\simeq59\) meV は「小出の式がニュートリノにも成り立つなら」という条件付きの予言であって、標準的な理論の予言ではありません。おまけに上の走りの問題を引き継ぐので、ニュートリノ質量にどのスケールで課すべきかも決まっていません(ここでは走らない量として扱いました)。

05節の \(\Lambda>1.6\times10^3\) TeV は \(d_e\sim e\,m_e/\Lambda^2\) という次元解析だけの見積もりで、係数は模型に強く依存します。08節の表は \(\theta_{12}=33.41^\circ\)、\(\theta_{13}=8.54^\circ\) と現在の \(\Delta m^2\) を使った計算で、これらの誤差ぶんは動きます。

練習問題
  1. 「質量に虚部を足せば軽くなる」はなぜ間違いか、一行で。
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    物理的な質量は \(|m|=\sqrt{m_1^2+m_2^2}\) で、これは \(|m_1|\) 以上だから。虚部は分散関係 \(E^2=p^2+m_1^2+m_2^2\) にで入ります。軽くしたければ足すのではなく、打ち消させる必要がある ── そのためには質量が2個以上(行列)でなければなりません。
  2. 共形変換は質量の位相を動かせない。では位相は「物理」か。
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    まだ言えません。共形変換で動かないことは必要条件にすぎない。位相にはもう一つのゲージ(カイラル回転)があり、単独の位相はそれで消せるので帳簿です。物理なのは位相差 \(\arg\det M\) のほう。「あるゲージ群で不変」は「全部のゲージ群で不変」を意味しない ── 第10回の判定手続きを使うときの落とし穴です。
  3. \(\sqrt{m_\nu M_R}=m_D\) を使って、\(m_D\) がトップ質量なら \(M_R\) がいくつになるか。
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    \(M_R=m_D^2/m_\nu=(172.7\,\mathrm{GeV})^2/(5.01\times10^{-11}\,\mathrm{GeV})=5.95\times10^{14}\) GeV。大統一スケール(\(\sim10^{16}\) GeV)の少し下。いちばん軽い粒子の質量が、いちばん高いエネルギーを指しているのがシーソーの面白さです。
  4. 順階層で \(m_{\beta\beta}\) がゼロになりうるのに、逆階層ではならない。なぜか。
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    \(m_{\beta\beta}\) は三つのベクトルの和。順階層では \(m_1c_{12}^2c_{13}^2\)、\(m_2s_{12}^2c_{13}^2\)、\(m_3s_{13}^2\) の三つが同じくらいの大きさになる領域(\(m_1\sim2\)〜\(6\) meV)があり、位相を選べば三角形が閉じます。逆階層では \(m_1,m_2\) がどちらも \(\sim50\) meV で \(c_{12}^2>s_{12}^2\) のため、最大の寄与が他の合計を常に上回り、\(|m_{\beta\beta}|\gtrsim15\) meV より下がらない。だから逆階層は次世代実験で決着がつきます。
  5. (やや難)\(\sqrt{m_k}=M(1+\sqrt2\cos(\delta+2\pi k/3))\) から \(Q=2/3\) を導け。
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    \(\sum_k\cos(\delta+2\pi k/3)=0\)(120°ずつずれた三つのベクトルの和はゼロ)と \(\sum_k\cos^2(\delta+2\pi k/3)=3/2\)(\(\cos^2=(1+\cos2\theta)/2\) を使い、\(\sum\cos2\theta_k=0\))だけを使います。分子 \(=M^2\sum(1+\sqrt2\cos)^2=M^2(3+2\sqrt2\cdot0+2\cdot\tfrac32)=6M^2\)、分母 \(=(M\cdot3)^2=9M^2\)。よって \(Q=2/3\)、\(\delta\) にも \(M\) にも依らない。図1でツマミを回しても \(Q\) が動かないのはこのためです。

まとめ位相は、住所が違っただけだった

「電子の質量に虚数成分があるから軽いのでは」── この疑いを最後まで追いました。素朴な形では否です。カイラル回転で \(m_1+im_2\to\sqrt{m_1^2+m_2^2}\) と回せてしまうので位相は帳簿だし、しかも虚部は質量を重くする。不安定性の意味の虚部も \(\Gamma/2m<3.1\times10^{-58}\) でゼロ。フェルミオン1個では、符号が逆でした。

ところが 02節の一行 ── \(\Omega\) は実の正関数だから、共形変換は位相に触れない ── が、位相を最後まで生かします。ツマミは二つあった。Weyl が大きさを動かし、カイラルが位相を動かす。そしてどちらにも量子の破れがある(共形アノマリーと強いCP)。大きさの側で「個々の \(m_i\) は帳簿、比が物理」だったのと完全に平行に、位相の側では「個々の \(\theta_i\) は帳簿、差 \(\arg\det M\) が物理」でした。10回でやった仕事の、二枚目の写しです。

そして軽さの正体。\(\sqrt{m}\) を取ると荷電レプトンは \(45^\circ\) にぴたりと乗り(\(44.99974^\circ\))、三つの質量が \(120^\circ\) 間隔の射影として書ける。電子は \(\cos\) のゼロ点まであと \(2.27^\circ\) のところに立っている ── だから軽い。\(\delta\) が \(1^\circ\) 動けば質量は 2.5倍変わる。位相が質量の大きさを決めていた、という意味では、疑いの筋は当たっていました。住所が \(\gamma_5\) ではなく \(\sqrt{m}\) 空間だっただけです。

ニュートリノに移ると、位相が理論的に消せなくなります(マヨラナ)。軽さの正体は小さい結合ではなく比例中項 \(m_D=\sqrt{m_\nu M_R}\) で、実際に \(\sqrt{0.05\,\mathrm{eV}\times5.95\times10^{14}\,\mathrm{GeV}}=172.7\) GeV=トップ質量。そして \(0\nu\beta\beta\) では位相のせいで質量が打ち消し合ってゼロになる領域が実在する ── あなたの疑いの形が、そのまま実験の対象になっている。小出の式をニュートリノに当てると、符号を一つ裏返さないと解がなく、その符号こそマヨラナ位相 \(\pi\) でした。出てくる予言は \(\sum m_\nu\simeq59\) meV。宇宙論の上限 120 meV の内側、しかも余裕はもうない。

この文書は「わかる共形変換」シリーズ番外編④、物理好きの高校生・大学生向け読み物です。質量項が一般に \(m_1+im_2\gamma_5\) の形を取りうること、カイラル回転 \(\psi\to e^{i\alpha\gamma_5/2}\psi\) がこれを \(|m|=\sqrt{m_1^2+m_2^2}\) に回せること、したがって単独のディラック場では質量の位相が物理的でないことは、いずれも標準的です。Weyl 変換における \(\Omega\) が実正値であることから \(\arg m\) が Weyl 不変であるという 02節の指摘は初等的な帰結ですが、本稿の言い方によります。強いCP問題(\(\bar\theta=\theta_{\rm QCD}+\arg\det M_q<10^{-10}\))、ヤールスコグ不変量、マヨラナ位相の数え上げ(\(n\) 世代でディラック \((n-1)(n-2)/2\) 個、マヨラナ \(n(n-1)/2\) 個)はすべて標準的です。電子の寿命下限 \(\tau>6.6\times10^{28}\) 年は Borexino (2015)、電子EDM の上限 \(|d_e|<4.1\times10^{-30}\,e\)cm は JILA の HfF\(^+\) 実験 (2023) によります。05節の新物理スケールの見積もりは \(d_e\sim e\,m_e/\Lambda^2\) という次元解析のみに基づく粗い評価です。小出の関係式 \(Q=2/3\) は Koide (1982)、その \(45^\circ\) 幾何解釈は Foot (1994)、\(\sqrt{m_k}=M(1+\sqrt2\cos(\delta+2\pi k/3))\) というパラメータ化と \(\delta_\nu=\delta_\ell+\pi/12\) によるニュートリノ質量の予言は Brannen (2006) によります。小出の関係式は理論的な導出を持たない経験式であり、標準模型の予言ではありません。この式が極質量で成立し、\(M_Z\) の \(\overline{\rm MS}\) 質量(\(0.48657,\ 102.718,\ 1746.24\) MeV、Xing–Zhang–Zhou 系の値)では \(Q=0.6679286\) とずれが \(1.9\times10^{-3}\) まで拡大することは本稿での計算で、1ループ QED による独立な確認(\(+1.8\times10^{-3}\))と一致します。この輻射補正の問題は文献でも知られており、Sumino (2009) のゲージ模型はそれを打ち消すために提案されたものです。本稿の数値は \(m_e=0.51099895\)、\(m_\mu=105.6583755\)、\(m_\tau=1776.86\pm0.12\) MeV(PDG)、\(\Delta m^2_{21}=7.41\times10^{-5}\)、\(\Delta m^2_{31}=2.51\times10^{-3}\,\mathrm{eV}^2\)、\(\theta_{12}=33.41^\circ\)、\(\theta_{13}=8.54^\circ\)、\(\theta_{23}=49.1^\circ\)(NuFIT 系の値)を用いて本稿で計算したものです。09節の「\(\sqrt{m}\) の符号反転=マヨラナ位相 \(\pi\)」という同一視は本稿による読み方であり、標準的な主張ではありません。\(\sum m_\nu\simeq59\) meV は「小出の関係式がニュートリノにも成立する」という未検証の仮定に立つ条件付きの予言です。宇宙論の上限 \(\sum m_\nu<120\) meV は Planck 2018+BAO によるもので、より新しい銀河サーベイはさらに強い上限を示唆しています。\(0\nu\beta\beta\) の上限 \(m_{\beta\beta}<28\)〜\(122\) meV は KamLAND-Zen によるもので、幅は核行列要素の不定性です。ニュートリノがマヨラナ粒子であるかどうかは未確認です。 ── 印刷する場合はブラウザの「印刷」から「PDF に保存」を(印刷版ではスライダーと解答は静止・非表示になります)。

印刷 / PDF 化:⌘+P(Windows は Ctrl+P)。画面では図1のスライダーで位相 δ を、図2でマヨラナ位相を動かせます。「答えを見る」で解答が開きます。