radar_os のレーダー往復を、amr_os の Berger–Oliger の機械に載せたものです。同じシュワルツシルト時空を 2 つの座標で書き、 それぞれが自分専用の格子階層を持って、同じ実験の時間を測ります。
ここで細かい格子が必要な理由は、パルスの居場所ではありません。穴の居場所です。 外向きの座標光速が地平面近くで潰れるので、鏡を地平面すぐ外(面積半径 2.05m)に置くと、 外向きパルスが空間的に押し潰されます:
| 外向き光速の式 | 皿(50m)で | 鏡(2.05m)で | 潰れ | 必要なレベル | |
|---|---|---|---|---|---|
| pg | 1 − √(2m/r) | 0.800 | 0.0123 | 65.2 倍 | 8 |
| iso | (1−u)/(1+u)³ | 0.960 | 0.0522 | 18.4 倍 | 6 |
穴は動かないので箱も動きません ―― 単独の静止ブラックホールに対して実際の計算がやる
固定メッシュ細分化です。箱を動かす機械は amr_os の方にあります。
グラフの横軸は log₁₀(r − 2m) です。線形軸だと細分化領域が幅の 1% 未満になって何も見えないので。
この軸だと幾何的な入れ子がちょうど等間隔に並びます。
正解は閉じた形で分かっています。往復時間は 2[(r₁−r₂) + 4m·ln((r₁−2m)/(r₂−2m))] = 123.367733137848、 そして各座標が自分の変数で積分した値がどちらもこれと 10⁻¹² で一致します (被積分関数は 1 つも共有していません)。
グリッドで解いた側も、両方 4 次で収束します。 subcycling も prolongation も restriction も全部入ったままで、基準解像度を上げると:
| 基準点数 | pg の誤差 | iso の誤差 | 比(理論) |
|---|---|---|---|
| 150 | 1.23×10⁻² | 2.17×10⁻² | |
| 250 | 1.02×10⁻² | 3.03×10⁻³ | 7.2(7.7) |
| 400 | 1.63×10⁻³ | — | 6.3(6.6) |
そして、これがこのデモの本題です。
同じ物理・同じ観測量なのに、必要な格子階層が座標で違います ――
pg は 8 レベル、iso は 6 レベル。AMR が節約する仕事量も
pg 63.8 倍 / iso 16.1 倍で、一様格子の必要点数は pg 24006 点に対し iso 5993 点。
つまりこの問題では c·t = const の座標の方が 4 倍安い。
ただしこれは法則ではありません ―― この鏡の位置・この観測量での話で、
鏡を 6m に動かせば差はほとんど消えます(ボタンで試せます)。
観測量は 12 桁同じままで、変わるのは計算の値段だけです。
「c·t=const は何も言わない。ただ計算がたまに楽になるだけ」 ―― その「たまに楽になる」を、 測れる数にしたのがこの画面です。